2004-2005 リーガ・エスパニョーラ 31節 サンティアゴ・ベルナベウ

Result

レアル・マドリード 4 – 2 バルセロナ

Vanderlei Luxemburgo
Real Madrid

Frank Rijkaard
Barcelona

Goals

7m : Zidane Real Madrid 1-0 Barcelona
20m : Ronaldo Real Madrid 2-0 Barcelona
28m : Eto’o Barcelona 1-2 Real Madrid
45m+2m : Raul Real Madrid 3-1 Barcelona
65m : Owen Real Madrid 4-1 Barcelona
73m : Ronaldinho Barcelona 2-4 Real Madrid

SUBSTITUTIONS

72m : Giuly → Maxi Lopes
73m : Eto’o → Damia
79m : Owen → Figo
83m : Raul → Solari
87m : Zidane → Celades

データ参考サイト 
トランスファーマーケット https://www.transfermarkt.com/

Review

 序盤お互いの気迫のこもったプレーが多いなかで、7分にレアルが先制する。
ロナウドのクロスから、ジダンがポストにぶつかりながら決める。この先制点はバルセロナの計画を狂わせ、レアルにも勇気を与えるゴールとなった。

 レアルは前回のクラシコと変わり、中盤の底に守備的なグラベセンを配置し、ロナウジーニョなどに対して厳しいマークをつかせた。しかし、ロナウドやジダンといったベテラン達の体の重さは今回も感じざるを得ない。そして、徐々にバルサがボールを持つ時間が増えていった。
 バルサはシャビ、イニエスタ、そしてサイドバックの上がりもあって、攻撃のバランスが良い。この試合でクラシコ初先発のイニエスタはこの頃から落ち着きを持ち、得意のドリブルで相手を抜き去っていた。

 ただこの日は、レアルに得点のツキがあった。20分、ベッカムの精度の高いフリーキックからロナウドがヘディングで追加点を決める。体のキレが良いのは、明らかにバルサだが、レアルはスコアを優勢に持っていく。ベッカム、グラベセン、オーウェンは、要所で輝きをみせ、チームを支えていた。

 決して悪くないバルサは、ポゼッションを高めていき、チャンスを多く作り出す。そして、エトーが一瞬のスピードで待望の1点を返すことに成功する。しかしその後も手厚い攻撃を仕掛けるが、点を奪うことができない。

 刻々と時間が過ぎ、前半ロスタイム、またしてもレアルに追加点が生まれる。ロベカルの左サイドの大胆突破の折り返しを、ラウールが押し込む。ラウールは前半最初に頭に怪我を負ったが、血が出ながらも精力的に動いていた。その頑張りが、実を結んだようだった。

 後半もバルサが押し込む時間帯が多いのだが、時折、レアル選手の個々の輝きもみれる。
そうした中で、ボール奪った直後の隙を見逃さなかったのがベッカムだ。いい動き出しを続けていたオーウェンへとカウンターのロングパス。抜け出したオーウェンは、ツータッチでゴールへ結びつけた。この点によって試合は決定的に。
 バルサは、ロナウジーニョの素晴らしいフリーキックで得点を返す。もう一度勢いに乗りかけたが、エトーが負傷離脱。
その影響もあり、バルセロナは思ったように攻め込むことができずにタイムアップ。

 この試合でレアルファンはバルサの着実な強さを感じただろう。しかし、ジダンのポストにぶつかりながらのゴールやラウールの負傷しながらのゴールは、銀河系軍団の意地にもみえた。軽やかなゴールを決めてきた選手の泥臭いゴールは、記憶に残る印象的なシーンでもあった。また、ベッカムのキック精度や走力、グラベセンの守備や強さ、オーウェンの幾度の飛び出しの動きは、チームの勝利をより近づけたものだろう。

 ただ、このままではいけないと感じるレアルファンは多かったのではないだろうか。バルサはチームの基盤がしっかりと積み重なりつつあり、イニエスタという若手も育っている。

 どこか、未来の希望の差を感じる試合であった。

原稿 ヨウ
編集 クラシコの部屋運営

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