2005-2006 リーガ・エスパニョーラ 31節 カンプ・ノウ

Result

バルセロナ 1 – 1 レアル・マドリード

Frank Rijkaard
Barcelona

Juan Ramón López Caro
Real Madrid

Goals

22m : Ronaldinho Barcelona 1-0 Real Madrid

37m : Ronaldo Real Madrid 1-1 Barcelona

SUBSTITUTIONS

34m : Robinho → Alvaro Mejia
38m : Motta → Belletti
57m : van Bommel → Giuly
79m : Zidane → Gravesen
89m : Puyol → Gabri
90+3m : Guti → Pablo Garcia

データ参考サイト 
トランスファーマーケット https://www.transfermarkt.com/

Review

 前回対戦の印象的な敗北のせいか、試合開始から気合十分にみえるレアル。
これまでのクラシコは、サルガドがロナウジーニョに対して厳しいマークにいっていたが、今回は攻撃的なシシーニョを起用している。それにより、序盤から右サイドのベッカムとシシーニョの連携で何度かチャンスを作り出す。

 対してバルサは、ロナウジーニョが前半最初の決定的なシーンを演出する。ロナウジーニョがボールを持つと、中盤のファンボメルが裏へ抜け出し、そこへタイミングばっちりのスルーパス。キーパーと1対1となるが、ファンボメルはこれを外してしまう。
ただ前回対戦同様、ロナウジーニョの調子の良さがうかがえ、彼がボールを持つと周りが連動して動き出す。

 徐々にバルサがポゼッションを高めていく中で、レアルは、バルサの前線の選手に対して、厳しいプレッシングにいき、そこからカウンターを狙う。
 だが、これが裏目に出てしまう。何度か良いカウンターをみせるのだが、このカウンターのカウンターをくらってしまうことも多いのだ。

 そして、その一瞬の隙をついたバルサがPKを獲得する。
バルサはカウンター気味ですぐさまペナルティエリアに攻め込み、エトーが折り返す。このこぼれ球にいち早く反応したファンボメルに対し、ロベルト・カルロス(以下、ロベカル)がスライディングで倒してしまい、PKを与えてしまう。このファウル自体にはカードはなかったが、この判定に不満を漏らしたロベカルはイエローカード。このPKをロナウジーニョがしっかり決め、バルサが先制に成功する。

 さらにレアルに困難が訪れる。

 その失点の5分後、ロベカルがラーションに対して厳しいチャージングでファウル。それ自体にもカードはなかったのだが、またしても不満を審判にぶつける。そして2枚目のイエローカードで退場となってしまう。レアルは前半25分で先制点も奪われ、左サイドバックも失い、10人となってしまったのだ。

 試合は決定的と思われたが、バルサの連携ミスから、レアルは運良く点を取り返す。

ロナウジーニョのパスが少しずれたところを、バチスタがカットし、前線へ1本のスルーパス。そのパスに抜け出したロナウドは、キーパーとの1対1を見事なループシュートで決める。試合が決まりかけていたところでの早々のロナウドの得点は、この試合の救いであった。

 うまく得点したレアルだが、その後守備の時間が長くなり、バルサの攻撃の時間が続く。

 後半に入り、レアルはさらにディフェンスラインを下げ、守備的になる。バルサは、イニエスタからのロナウジーニョへの鋭いパスなどでチャンスを作るが、後半になってもなかなか点を奪えない。レアルも数少ない人数でカウンターを狙うが、攻撃は連携がうまくいかない。

 57分、ライカールト監督は戦術変更に出る。ファンボメルに変えて、ジュリーを入れ、ラーションをセンターフォワード、右ジュリー、左エトー、トップ下ロナウジーニョと攻撃的布陣をとる。

 そして65分この日最大のチャンスを迎える。またしてもロナウジーニョのスルーパスでラーションが抜け出し、キーパーとの1対1。が、しかし、このチャンスをカシージャスに阻まれてしまう。
その後もゴール前でのフリーキックなど、多くのチャンスを掴むが、得点を奪うことができず、タイムアップ。

 バルサはしっかりチャンスシーンを決めていれば、たとえ一点差でも楽な試合になっていたかもしれない。だが、これもサッカーの難しさだろう。対して、レアルは前回対戦よりも選手の顔ぶれや戦い方に少し変化がみえたのだが、レジェンド達の衰えは確実なものにみえた。

原稿 ヨウ
編集 クラシコの部屋運営

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